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透が高校の頃の花ちゃんを引き摺っていたのはなんとなく気付いていたけど、長かった青春もようやく終わったってことか。
「でも茜ちゃんは本当に好きだったんだけどな」
「は? 吹っ切ったんだろ」
「そうだけど、別れたらもらうから」
「別れるわけないだろ。さっさとフランスに行け」
「ひでぇ。とりあえず茜ちゃんに謝っておいてよ」
「あぁ、言っとくよ」
清々しい笑顔で搭乗口を潜る透を見送った。
お前も幸せになれよ。
俺の次の次ぐらいに……。
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