1話 「死滅の森」

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ちょっと待ってなと言い、呪文を唱え出した。 するとザズが、強い魔力を練りだした。 『我と結ばれし 永久の絆 契約の下 姿を現せ 来たれ ──「オロ」』 (あっ、この呪文使い魔を呼ぶときのだ。─って、オロ!?) 美空は天使から貰った能力(魔法の知識全部)で、何の呪文か分かっていた。 しかしザズが喚んだ使い魔の名前に驚いていた。 するとザズと美空の前に、光が集まり出した。 人のような形が見えてきた。 すると…… 「ふぎゃ!」 またまた、間抜けな声が聴こえてきた。 (この間抜けな声って……もしかしてもしかする?) 光が弱まり、その姿が見えた。 やはり予想通りの、オロだった。 2人はオロに冷めた顔をして見ている。 「そこの2人何でそんな顔で見てるんですか!ザズさんも美空さんも……って美空さん!?何でここにいるんですか!?」 「ザズさん、本当に知り合いだったんですね……」 「すまんな、オロは俺の使い魔だ。はぁ~……」 ため息をつき、こんなドジのが俺の使い魔なんだ、などブツブツ言い出した。 いや、でもこいつのお陰で乗り越えられたこともあるし……なども聞こえてきた。 美空はザズさんもオロのせいで、苦労してるんだなと思った。 さて、私はどうしましょ。 (………………、怒ってもいいんだよね?だって転生した時、安全な所に下ろしてって言ったし。オロのせいでまた死にそうになったし。) 色々、怒りが沸いてきたようだ。
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