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「さて、必要なものは買った訳だが……これからどうしようか?」
伊邪那美をなだめ、他のメンバーにこれからの意見を聞く。
「そういえばお姉ちゃん今日スーツを買いに来たって行ってたよね?」
「ん?ああ。この間の戦いで一着ダメになってしまったからね。
仕立て屋に頼んでおいたんだが、ようやく仕立て上がったようだ」
この間の戦いとは言わずもがな、俺との決闘のことだろう。
あの時アリスのルシファーで学園長のスーツを焼き払ってしまったことを思い出し、申し訳無い気持ちになる。
「何と言うか……すいませんでした。
あの時はつい楽しくなっちゃいまして……」
「いやいや、とんでもない。あの時は私も夢中になっていたしね、それに何より私の伝達ミスであんなことになってしまったんだ、気にする必要は無いさ」
罪悪感から謝ると、学園長は何でもないとばかりに首を横に振る。
「そうだ。ものはついでだ。よかったら私の買い物にも付き合って貰えないかな?
発注したはいいんだが、どのようなものが来るのかはまだ良くわからないんだ。どうせなら他の人にも見てもらった方がいいだろう?」
「はあ……俺は構いませんが……」
「私達もいいよ。どうせもうすることも無くなっちゃったし」
「そういう訳ですし、喜んでお供させて頂きますよ」
カナ達が頷くのを確認すると、学園長に大丈夫と言う旨を伝える。
昼食にするにはまだ少し早いが、学園長の用を済ませれば丁度いい時間になるだろう。
「そうかい?ありがとう。では行こうか。
場所はこのフロアの少し奥の方だ」
そう言うと、学園長は踵を返し歩き始めたので、俺たちもその背中を追いかけた。
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