(言うこと聞く気)ゼロの使い魔

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. 【?】 「ふむ………」 【きゅるっ!?】 そしてレンの前で立ち止まると女性はまじまじと俺の観察を始めたので、頭をもたげて女性を見つめ返すと、突然俺の翼の付け根に手を差し込まれ持ち上げられた。 「ふむ、見た目は魔獣のドラゴンのようだがこのような使い魔は見たことが無いね。 鱗や甲殻もないしふわふわとして可愛いじゃないか」 【きゅっ!?きゅるきゅる!?(ちょっ!?なになに!?)】 すると女性は凄い勢いで俺の体のあちこちを触りだした。 伊邪那美!ニヤニヤ見てないで助けやがれ!! 「おや……この子、オスなのか?」 しばらく観察されていると、女性は急に俺の体を触る手を止め、ある一点……具体的には後ろ足の付け根の辺りを見つめてそう呟いた。 【!!?!!!?】 その言葉を聞いた瞬間、俺は全力で女性の手から脱出し、髪に潜り込むようにしてカナの背中に貼りついた。 「ふふ、どうやら知能も高いみたいだね。 羞恥に悶えるところなどまるで人間じゃないか」 何故だろう、この人からシャイナさんと同じ匂いがする。 「あははっ!くすぐったいよ!!」 ごめんカナ、多分俺その人苦手なんだ。もう少し我慢してくれ。 「ふふふ、そんなに怯えなくてももうあんなことはしないよ。 ところで君たち、どうやらこの子達の使い魔なのだろう? 聞きたいこともあるし、一旦どこかで腰を落ち着けて話そう。 二人もいいね?」 カナの首筋から恐る恐る顔だけ出して女性を睨むと、女性は愉快そうに笑いながらそう言ってきた。 「私達はともかくこの子達は授業中じゃなかったのかしら?」 「この状況じゃ授業どころでは無いよ。 それに使い魔召喚にトラブルはつきものだからね、元々半日で放課の予定だったんだ。 それが1時間2時間早まったところで何の影響も無いさ」 影響が無いこともないと思うが……まあ俺も色々と整理したいしこの申し出はありがたい。 一瞬伊邪那美と目配せすると、その意思を受け取ってくれたのか学園長の言葉に頷いた。
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