(言うこと聞く気)ゼロの使い魔

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. 「……ふむ、なるほどね。 大方の事情は把握した。 取り敢えずその男子生徒は一週間の停学、ガイウス先生にも減俸処分を科そう。」 「あら、随分バッサリと処分を下すのね」 その後やはりと言うべきか、俺達は学園長室に連行され、まずは儀式での混乱について一通りカナとレンが学園長に説明した。 「そんなことは無いよ、これでもかなり甘いほうさ。 まず男子生徒はレンが魔力強化を出来ないことを知りながら強化した拳で攻撃したんだ、レンから先に手を出したことを差し引いても明らかに過剰防衛だし、それ以前の暴言も目に余る。 更に今回は運が良かったからいいものの本来ならこの二人に禁忌を犯させるところだったんだ。 命二つに比べれば停学程度軽いものだと思うがね? そしてガイウス先生だが、まず生徒達を止めないのも問題だし、教職者が生徒を落ちこぼれなどと言うこと自体がそもそも間違っている。 首一つ差し出して貰うところだったが何分教師という人材は貴重でね、悪戯に人を減らすことが出来ないのさ」 やれやれ……といった感じに肩を竦め、学園長はソーサーに置いてあるコーヒーカップを持ち上げて口をつける。 「どこも教師不足は深刻ね……私なんか生徒をやりながら教師をやらされるなんて可哀相な学生を知ってるわよ」 それ俺だよな?てか可哀相とか言うな、なんか惨めになるし意外とエンジョイしてたから 「本当に教職と言うのは大変なことばかりだよ。 まあ、だからこそ面白いのだがね」 「そういうものかしら?生憎私はそういう経験は無いから分からないわね」 そう言って伊邪那美は高そうなテーブルに置いてある湯飲みを持ち上げ中身を啜る。 何でお前寛ぎながら学園長と世間話なんか繰り広げてんだよ、俺には何も無しか畜生。 俺なんかカナの膝の上に乗って撫でられてるだけだぞ、暇過ぎて寝そうだわ。 ……あ、背中もうちょっとお願いします。
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