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「さ、じゃあ私達も始めましょうか」
私は今、レンと伊邪那美お姉ちゃんと一緒に鬱蒼とした森の中に来ています。
お兄ちゃんがソフィーお姉ちゃんのお手伝いの仕事をすることになり、その説明をすると言うので二人を学園に残して、お姉ちゃんがここにあっという間に私達を連れてきたのだ。
転移の魔法は凄く複雑な魔法陣と膨大な魔力が必要なんだけど、お姉ちゃんは指を鳴らすことしかしてないのに気づいたらもうここにいたんだよね。一体どうやったんだろう?
「なあ…まずさ……ここどこ?」
「ここ?隼人の記憶の中にあった森だから……多分アリスが封印されてた所ね。
確かウエストから千キロくらい離れた森の中よ」
「せっ…!」
千キロ!?と叫びそうになるのをどうにか抑える。
距離が伸びれば伸びる程消費魔力が多くなるのによく顔色一つ変えないなぁ………
やっぱりお姉ちゃんもお兄ちゃんみたいに強いんだろうな。
「ていうか兄ちゃんの記憶にあったって何?
兄ちゃんから聞いたってこと?」
「ううん、その通りの意味よ。
隼人の頭の中の情報を元にここに来たの。
今はこうやって離れてるけど、隼人と私は一心同体。
記憶を共有してるから彼のことならなんでも分かるわよ?」
「へ、へえ……これじゃ浮気も出来ないな兄ちゃん」
お兄ちゃんの情報か………ちょっと聞きたいかも。
「浮気って……私と隼人はそんな関係じゃないわよ。
それに、あいつは浮気なんてしないわよ。
前にいた所では見てるこっちが恥ずかしくなるくらい妻達とイチャイチャしてたくらいだから。」
「「え?」」
お姉ちゃんの言葉を聞いて、二人同時にそんな声をあげていた。
「え?お兄ちゃんとお姉ちゃん、恋人とかじゃないの?」
「てか妻達?兄ちゃん結婚してんの?しかも達って何?」
「あら……分かってなかったの?
左手の薬指に指輪してるじゃない。
それと私達が前にいた所は重婚も大丈夫、むしろ推奨気味だったから隼人も沢山の家族と暮らしてたのよ?」
「あ……」
言われてみればお兄ちゃんの左手に指輪がはめられていた気がする
ていうか重婚ありの世界か……この世界は一夫一妻だからどんな暮らしをしてたのか想像も出来ないや
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