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「おう、終わったか。ライト」
予定通り二頭の残りのウルフを狩り、アルマダ達の所に戻ると俺の接近に気づいたアルマダが声をかけてきた。
「ああ、お前らは……まだみたいだな」
即席とはいえチームを組んで戦うと言っていたのでそろそろ終わっているかとばかり思っていたが、どうやらこちらにはレベルが高い個体が集中したらしい。
アルマダ達のパーティーは素早く動き回る二頭のウルフと戦い辛そうに立ち回っていた。
「面目無いな。俺たちはアキュラシー無視のステータスと装備だから、こういうすばしっこい奴は持て余すんだ」
「成る程ね」
俺の武器はまだ強化はしてないので装備のステータスというものは分からないが、アルマダ達は自分達の武器は重さや頑丈さに重きを置いているとのこと。
そう言えば俺の武器を買う時にルナとマリアさんが交わしていた会話の中に頑丈さがどうのと言っていたような気がする。
どうやら強化する以前の所謂「素の武器」にもものによってはあらかじめステータスが偏って存在しているものもあるようだ。
「重戦士も大変だ、なっ!」
アルマダを労う言葉をかけながら、丁度俺の近くに来たウルフを軽めに剣で斬る。
するとウルフは一瞬だが動きを止め、その隙にウルフを追って来たディエゴがその命を刈り取った。
丁度その隙にもう一体の方もケリがついたらしく、どうにか十五体ものウルフの殲滅が完了した。
「よし、少しばかり手間取ったが本命に入るか。
楽園もそろそろキツそうだしな」
一度ぐるりと辺りを見渡し、ウルフの撃ち漏らしが無いのを確認すると、アルマダは全員を集めてそう切り出した。
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