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「……ホントに、呆れた」
芹香に冷たい視線で射抜かれ、思わず真田の肩に顔をすり寄せる。
はあ……と溜め息をつき、芹香はソファーに座るあたしと真田を一瞥してから、部屋を覗き込む。
もちろん、あたしの部屋だ。
真田はと言えば、居心地の悪そうな顔をしながらも、いつもとあまり変わらない様子。
あたしは、こんなに恥ずかしいし気持ちの行き場がないっていうのに。
呆れた芹香がしげしげと眺めては溜め息をつくのは──あたしの部屋のベッドだった。
あの後、もう気が済んだでしょって言ったのに、何度か真田にのしかかられて。
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