第一章「囚人とともに」

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きらびやかな廊下に出た僕は泣いた 赤いじゅうたんに涙がしたたり落ちた 「お母様っどうしてっ・・・」 僕の上から声が聞こえてきた しまった、一番出会いたくない相手に出会ってしまった 「どういたしました?シュトラ王子」 クラウスだ ったく、プライベートに踏み込んでくるなよっ 僕はいま悲しいんだ、ほおっておいてくれ 「うっうるさいっ!消えろっ!見回りでもしてこいっ!」 僕は久しぶりに人にどなった気がする クラウスはそれを聞くとさびしそうな顔をし、元来た道を戻っていこうとしていた 「・・・姫様がお部屋で倒れておりましたので、ベットにお運びさせていただきました」 クラウスは僕にそう告げた そしてクラウスは僕から離れて行った
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