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ゴッドスコア。
マナスコアの最終形態であり、最終目標。
それでいて、この世界の神様でもある。
そんな存在に、ただ男子高校生がなる。
もしこの場に相似の親がいたのなら、彼らは反対しただろう。
神様になってどうすんだと、彼に説教をくらわすところだろう。
だが生憎、この世界には相似の両親はいない。
このどこかの誰かが勝手に作った想像の世界では。
相似は眠りにつく。
宙に浮いて、ふわりと舞い上がって、雲の上に辿り着き、そこから見える地上の様相を見下ろした。
地上では、この世界を創った奴が誘発させた騒動がいくつも起こっており、その中には相似の仲間と言える人々が何人かいた。
だが、相似は彼らのことを一瞥すると雲の上よりさらに上へと昇って行った。
―――――――とりあえず、ここまでにしておきましょう
声が、聞こえた。
雲の上よりさらに上へと向かった相似の心に。
声が響いた。
――――――とりあえず、ゴッドスコアへの移行おめでとう、とだけ言っておこうかしら
声がまた聞こえた。
さっきと同じ声が、心の中に鳴り響く。
それは、相似の心をかき混ぜるように聞こえると、彼の目の前に一台のPCを置いた。
――――――とりあえず、これを見てちょうだい
声はそう言うと、目の前に置かれたPCの画面に、このような文字を浮かび上がらせる。
そこには、赤字でこのように表示されていた。
”ヘビーパッケージ設定資料”
と。
相似はそれを見るために、マウスを手に取り、クリックをしたのだった。
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