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「そんなに怖い顔しなくても、ちゃんと使い魔としての役目は果たすから。でも一つだけ」 クリミナルちゃんは僕の肩に、ぴょんと跳び乗ってきた。 「カエルを使い魔にした時、注意するポイント。ちゃんと君は知ってるかな」 ピンク色の可愛らしい舌が、首から下げていた銀時計に伸びる。 ぺろりと嘗められた瞬間、何だか少し体の力が抜けた気がした。 「使い魔にカエルを選んだ場合、何よりも気を付けなければいけないのは、銀時計の扱い。カエルは銀色と時計が大好物で、銀時計を見たらまず舌を伸ばさずにはいられないんだ。最上質なら尚のこと。知っての通り、銀時計は命力の塊。もし使い魔がそれを取り込んでしまったら」 押し掛けカエルを引き寄せてしまったのは、どうやら祖父の形見だったらしい。 ぎらぎらした目で銀時計を見つめるクリミナルちゃん。 これから始まる学校生活。 緊張感のある愉快な毎日が、僕を待っているみたいだ。
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