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「終わった……の?」
「あ、うん。てか、放して」
すっかり腰を抜かして、一真の足にしがみついた未来が呟いた。一真は気まずいやら、前に立つ月の背からひしひしと殺気が伝わるやで、汗びっしょりになりながら、未来の手を静かに退けた。
「よし……、全員生きてるな」と確認を取ったのは、真二だ。ここの状況の全てを読めている筈はないが、それでも、彼は月や一真が生き残っていることを喜んでいた。いや、彼だけではない。氷雨も、刀真も蒼も同様に喜んでいる。
蒼などは振り向くや否や、娘に抱きついていた。
「ちょ、お母様……!!」
「この、馬鹿娘は!! いくら力が、あるからって……!」
顔を真っ赤にした母の手の中で、月はもがいていたが、「ごめんなさい」と罰が悪そうに告げ、されるがままにされていた。その横では、刀真が倒れ伏している八鹿の容態を確かめていた。
そんな中、ただひとり、晃はこの場から消え去った者がいることに気がついていた。
「沙夜……?」
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