act.3

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ひとつため息を吐き、ふと横を向けば、こちらを見ていた男と目が合った。 「…お前はあれに参加しないのか」 「見てる方が面白ぇからな」 問いかけるとさらりとそんな答えが返される。 その顔には、やはり余裕の笑みが刻まれている。 「伍条愛美が好きなのではないのか」 笑みが更に深まった。 「──もちろん、ダイスキに決まってるだろ?」 「ならば──」 「おいっ何二人だけで話してんだよっ!」 唐突にばんっとテーブルが叩かれ、テーブルの上の食器がガチャガチャと耳障りな音を立てた。 「夜斗!何話してたんだよ!」 「──妬くなよ、愛美。俺はお前のものだろ?」 「!なななっ、なに恥ずかしいこと言ってんだよ…!」 「真っ赤になって、可愛いな。…愛美?」 「~~可愛くなんかねぇっ!!」 完全に自分が視界から外れたのを確認して、ヴェルサスは知らず、はあ、とため息を零したのだった。
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