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そして梅雨の雨の日に三階で二人っきりになったあの時も。
【でも、気を付けた方がいいんじゃないかな?表の顔がその人のすべてって訳じゃないよ】
彼はそう言った。
最初はそんなに気にしてなかった言葉だけど、今になって引っ掛かってくる。
もしかしたら駿はずっと本性を隠していたんじゃないのかって思い始めている私がいる。
女性に近寄る、世間を上手く渡っていく為の仮の顔。
それが学校で見せる優しく穏やかで、スポーツ万能の爽やかな姿。
でも本当は貪欲で、情熱的で、他を蹴落としてでも上を目指す、例えるなら肉食動物のような性格なんじゃないだろうか。
そこまで詳しい事はわからないけど、なんだかそんな気がしてならない。
そしてそれとは真逆の瑞希君。
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