4人が本棚に入れています
本棚に追加
差し出された手を握る。
綾斗先生の手って、こんなに大きいんだ。
あたしは比較的身長が低いから、どのパーツもみんなより小さい。
……そっか、これが男の人の手なんだ。
先生の手、あったかい。
そのあったかい手が離れたのは、車に乗る時。
マンションに着くまでお互い何も喋らなくて、車の中は重い空気が立ち込めて沈黙が続いた。
言い訳って、何だろう。
別に深い関係じゃないから、先生には弁解させる義理もない。
そう考えながら、ずっと窓の外を眺めてた。
最初のコメントを投稿しよう!