第1話 ~紗綾~

8/18
前へ
/18ページ
次へ
敬礼して腰をくねっとする美沙が、時々恥ずかしくて羨ましい時がある。 公衆の面前でなかなか出来ないもの。 「癒しオーラ……?」 疑問をあたしに視線を向けてくるけど、軽く肩を竦ませて見せる。 マイペースな美沙は気にしないで、にこにこ笑顔のまま昇降口へ行ってしまった。 「ねえ、あたしって癒し系なの?」 腕を組みながら身体を傾けて来た。 「癒しではないような……」 ガクッと首を垂らせた綾斗先生。 「じゃあ、紗綾ちゃんから見たあたしってなぁに?」 改めて聞かれると、なんだろう?
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加