2059人が本棚に入れています
本棚に追加
/348ページ
「あのねっ、だから…。
夏休みにシドニーに短期留学した時も、今回大阪に遠征していた間も、広大がいない時間は寂しいって思ったけど…会えない時間が逆に自信をくれた気がするの。
離れていても、私はずっと広大を好きでいられるって」
「……………」
「だから…広大はシドニーに行って。
今はまだ私の実力じゃシドニーに一緒に行けないけれど、来年のジュニア選手権で成績出して必ず広大の後を追いかけるから…待ってて欲しい」
しばし私と広大の間には沈黙が流れる。
なかなかうまく自分の思いを言葉に出来ない私だけど、きっと広大ならこの気持ちをくみ取ってくれると信じ、彼の瞳を真っ直ぐに見つめた。
最初のコメントを投稿しよう!