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「ハルの王子様のことだけど」
「あ…」
それならもう分かっていることだけど。
広大にしてみたら、まだ私にそのことは告白していないだけに、後ろめたい思いがあるのではないだろうか。
そんな事を思いながら、彼の瞳を私もじっと見つめながら言葉を待った。
「あのさ…」
胸がドキドキと弾ける。
いよいよ広大は10年前にあの海岸で5歳だった私を抱きしめてくれたことを打ち明けるのだろうか。
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