chapter02(河山著)

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「爆破魔はアタシたちの間での呼び名。確かプロジアだったかしら。ブラックホークスの隊長で、対象を爆破する能力を持ってるわ」 「え、えげつない能力ですね……!」 「秋篠さんが言える台詞じゃないと思うよ……?」  杏璃が慄いた様子の秋篠にツッコミを入れた。  秋篠の能力は温度を操る能力。その範囲は下限が零度。上限は定かではない。  一瞬で体温を零度まで下げられれば人は死ぬし、体温を数千度にまで上げられれば血液が蒸発して爆ぜてしまう。  爆破の能力と大差ない……と言うより秋篠の能力の方がヤバい気がしなくもない杏璃だった。 「それで、もう一人の夜鷹って方は……?」 「裏組織じゃその名前を知らない奴は居ないってくらい、有名な能力者殺しらしいよ。でも情報は少ない。厄介なのはこっちかもしれないねぇー」 「どういう意味かな……?」 「情報が少ない……と言うより、無いのよ、元々。非能力者でありながら能力者を倒す実力だってだけ。単純に強いってこと」
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