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朝、もう真夏に差し掛かっているのにこの時間はとっても涼しいんだ…
朝の道場はすっごく好き……誰もいない…誰も僕を咎めない……
集中するために正座をして気持ちを落ち着かせる翔風。
「………よし」
立ち上がると竹刀を握って素振りをする。
『朝飯食わないのか?…もう3時間は竹刀振ってるぞ?』
「…!!クロ……?」
集中してて気づかなかった……汗を拭き取りクロにお礼を言うと白杖を持って自分の部屋…離れへ向かう。
そうそう…クロは僕の唯一の友達なんだ…猫なんだけど…僕の目が見えなくなった頃からかな…幼いクロが捨てられていたのを拾って父さんと一緒に育ててたんだけど…何故か僕はクロの言葉が分かるようになってて……
今でも信頼できる友達なんだよ
『翔風…朝ごはんまた食わないのか?作るのが面倒なのは分かるが朝は抜くなυそして、俺だけのを用意するな…俺はお前と一緒に食べたい』
眉を下げ悲しそうな声を上げるクロ。
そんなクロを放っていおくわけにもいかず、翔風は自分の朝食を作った。
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