手紙

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『友達』彼はそう言った。   死に行く者を止める理由がただ友達になりたいからだって馬鹿げている。でも、何だろうな。なんで涙が溢れ出てくるんだろう。 「……僕と友達になんかなってもお前に得はない」   ただ僕はそう突き放すように告げた。 「友達に損得なんかないんじゃないかな? ただ二人で笑いあって、時には争って、時には支え合って。友達って幸せを分かち合える唯一つの存在だと思うんだ」
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