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でも、よかった。
これを口実に自然な流れで会うことができると思うと嬉しくなった。
やだ、あたしってばまるで学生に戻ったみたい。
ウキウキして浮かれている。
あたし、本当に常務に恋してるんだな、と
自分に照れながら歩を進めた。
早く、会いたい―――…
――コンコンッ
常務室の前に立ち、ドアをノック。
「どうぞ」
聞こえてきたのは意外にも女性の声で。
「失礼します」
あたしは小首をかしげながらも入室する。
恐らく常務に呼び出されてここに来たのに彼はいなくて。
代わりに上座のソファに座っていた女性が立ち上がった。
年齢は27,8くらいだろうか?
明らかにあたしより年上だ。
上品な淡いピンクのスーツを着、髪は後ろでまとめていて
見た目は完璧な大和撫子。
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