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「部下たちがすまない事をした。」
後ろから大柄の熊の様な男が話し掛けてきた。
「ああ、はい…貴方は?」
「自分は警官の剛力強と言います、失礼ついでにお名前をお伺いしてもよろしいですか?」
「ああ、はい、僕はやすい探偵事務所のジョウと言います。」
「ジョウ?あのー日本の方ですよね?」
「はい、日本人です。」
剛力強は、何故部下たちがこの者に食って掛かっていたのか、察しがついた。
身分証明書を持っておらず、探偵と名乗る通称しか言わない男に不信感を抱くのは仕方無い事だった。
「あのー、失礼ですがジョウさん、身分証明書は無いんですか?」
「無い、事務所に置いてあるので。」
「そうですか…」
「そんなことより、悲鳴が聞こえたのに行かないでいいんですか?」
ジョウが質問したとき、女の子が走って来た。
「もうーお兄ちゃん、私に叫ばせて、何考えてたのよ。」
「いや、彩子…部下たちがあまりにも横暴だったからな、しかも妹の前で権力を見せびらかしたくもなかったんだ、分かってくれ。」
「説明はちゃんとしてよ、私が追われたじゃない。」
「捕まりそうになったのか?意外に私の部下たちは優秀だな。」
「関心してないでよー。」
ジョウが話に割ってはいる。
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