料理(推理)は猫の手で

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「か、金をだせー。」 一人の銃を持った男がラーメン屋に入ってきた。 「…お兄ちゃん。」 彩子が小声で助けを求めた。 銃は店主を狙っていた。 「どうした、金だ、金をだせー。」 「うるせえなー。」 カウンターに座っていた一人の男が振り向き強盗を蹴飛ばした。 強盗の持っていた銃が床を滑り剛力強の足元で止まった。 そして、強盗が何故か床に崩れ落ちる。 店主が叫ぶ。 「ありがとうございます、ジョウさん。」 カウンターに座っていた一人の男が返事をする。 「気にしないで下さい。」 「あ、お兄ちゃん、あの人…」 「な、怪しくなかっただろ。」 ジョウが剛力の方を向き話す。 「貴方は、銃を持ってるはずだろ?何で撃たなかった。」 「そ、それは…」 「私も、知りたい。」 ジョウが天井を指差し話す。 「じゃあ、剛力さんたち、ここでは何なんで、上にあるやすい探偵事務所で話しましょうか? あ、店長またつけといて。」 「へい、そのお二人さんの分もかい?」 剛力強が手を前にだし答える。 「いえ、職業がら無理なんで。」 「え、私の分は平気でしょう?お兄ちゃん。」 剛力強は支払いを済ませ、 警察官が来るのを待ってから、外の階段から二階のやすい探偵事務所に入った。
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