料理(推理)は猫の手で

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「どうやら、ジョウさん貴方は切れ者の様だ…妹には秘密にしたかったが仕方無い、これも話す時期なのだろう。」 彩子は黙って椅子に座り話を聞こうとした。 ジョウは電気ポットからお湯をだしお茶を淹れた。 「さぁー話を聞きましょう。」 剛力強は肩をさすり話始める。 「まず始めに、ジョウさんありがとうございます… そして、銃は持ってません… 自分は昔犯人に左肩を撃たれ、その時に私が撃った銃弾は仲間の刑事に当たったんだ…」 「嘘…お兄ちゃん、その刑事さんは…どうなったの?」 「幸い、一命はとりとめた…だがその時には凄い血で、助からないと自分は取り乱した…あの時は、生きた心地がせず、今も夢で見る、仲間が目覚めない夢を…」 煎餅をかじるジョウ。 「だから、銃を持ってなかったのか…そして、銃が撃てなくなったのか?」 「そうです…銃を撃てなくなった自分を父親が秘密の部署を作り警察にいさせ続けている状態なんだ…」 「お兄ちゃん…」 「じゃあ、剛力さんは…警察のお偉いさんなわけだ…まぁー僕は気にしないけどな。」 それ、以来ジョウと剛力強は度々会うようになり、妹の彩子もまた、やすい探偵事務所に良く出向くようになったのだった。
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