料理(推理)は猫の手で

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涙を流す前に、ジョウは答えた。 「わかりました、必ず今夜尻尾を掴みましょう。」 「ありがとうございます。」 神崎恵子は一礼すると事務所から出ていった。 「いいんですか?ジョウさん必ず今夜尻尾を掴むなんて…無理でしょ。」 「…うーん、だって神崎さん泣きそうだったじゃん。」 「大人の女性がそう簡単に泣くわけ無いですよ、ジョウさん騙されてますよ。」 「騙されてるとまでは思わないけど?女性は怖いってことかな彩子君。」 「さぁーどうなんでしょうね、私には関係ない話なので…」 彩子はそう言うと勉強をし始めた。 「彩子君、と言うわけで僕は夕方には出掛けるから。」 「はい、はい、夕方に起こしますよ。」 「ありがとうー彩子君。」 ジョウはそう言うと事務所の奥に戻った。 夕方。 「あー良く寝た…あれ!?彩子君は…」 机の上に置き手紙があった。 「急用が出来たんで帰ります、起こせなくてごめんね…」 「彩子君…手紙で伝えられても、まぁー起きれたからいいけど…」
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