起・源

4/14
34人が本棚に入れています
本棚に追加
/125ページ
この問いに応えるかの様に、岩場の隙間にポッカリと穴が開いているのを発見した。 穴の中ではブルーの閃光が見え、己(おのれ)の手はブルーの閃光へと伸びている。 酸素を求める肉体の危機。 同時に『使命』を感じる。 あの閃光を手に入れる!! この感覚は欲ではない。 全く新しい愛の形を更に掘り下げた様な『心』を掴み取らねばならない使命感。 そうして手を穴の中へと入れたが、自分の手の長さではギリギリ届きそうもない。 片口から出血しながらも求める閃光。 コボッ!! 呼吸が限界だ。 死ぬ。 ブクブクブクブクブクブク!! 30メートルの水深で、ほとんどの息を吐いてしまった。 『私はあなたをみています』 オイラ、今、絶対に 死ぬ!!! 最後の力を振り絞った。 ゴボ!!! 肺の空気が全て無くなった。 ――――『グニュル・カチ』 高木源 ――――絶命
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!