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は? オイラの孫? オイラまだ15歳で結婚も……いや、好きな女性すら居ないのに、なぜ孫の話が出来るんだ零和さん?
「零和さん、貴男は何者ですか?」
「私かい? 私は機械だ。ロボットって言うんだよ」
「ロボット……人じゃないのか」
「お! この時代(1945年)の少年がロボットを知っているとは珍しい。源くん、ますます君が好きになったよ」
「零和さん、オイラを買いかぶらないでください。たまたま父が小説の収集家で、ジュール・ベルヌ著の海底二万里(1870年発表)などを読んでいたからです」
零和さんは被っていた黒のシルクハットで、汗もかいてない右頬を仰いだ。
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