第4話

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「…終わんねー。」 いつものことだけど、夏休みもあと3日だというのに、俺の宿題は真っ白なままで…。 当てにしていた奏とは、あれ以来顔を合わせていない。 意地っ張りの俺は、こういうときどうやって相手に接したらいいのか分からない。 しゅんに手伝わせるか…。 うーん。それはものすごく大きな借りを作ることになりそうだし…。 冬海…。いやいや、さすがに俺の方が頭いいだろ。 どうでもいいことをごちゃごちゃ考えているうちに、時間ばかりが過ぎていく。 「あー、もうっっ!」 白紙で宿題を提出する方向に気持ちが傾いたとき、部屋のドアが開いた。 「…だから、なんであんなとこにいたんだよ。」 「…。」 「…あ。」 奏…。 奏がしゅんと一緒に入ってきた。 一瞬目が合うけど、すぐに反らしてしまい、気まずさ倍増。 もー、俺ってどーしよーもねー。 「おう、夏樹、いたのか。 こいつさ、何でか知んねーけど、うちの前で蹲っててさ。 びびったよー。なんかずいぶん前からいたみたいでさ。熱中症にでもなったんだろ。この暑さだし。 あほだな。」 「あほだなって、奏、大丈夫なのかよっ? なんでそんなことしてんだよ?」 「さっきから聞いてんだけど、全然話さねーの。 コイツ。あれ?まだ実は具合悪かった?」 バターンっ。 しゅんが言い終わらないうちに奏は派手にひっくり返った。 「うわーっ、かなでー!!」
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