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…キス?
「…あのなぁ。
あいつだって、いちおー高2なんだし、キ、キスくらい、すんだろ。
だいたい、どこで見たんだよ。
そんなもん。」
しゅんは俺のいっこ上の兄貴だ。
幼い頃から年子の俺たちは、いつも競いあっていて、しゅんは兄貴というより、ライバルみたいな存在。
だから、ちょっと…
いや、実はものすごーく悔しい訳で…。
俺は、この年になっても、本当の恋を知らない。
キスは、中学んとき、成り行きで一度だけ。
相手のこと好きってわけでもなかったし、キスって言っていいのわかんねーようなもんで…。
俺と違って硬派なしゅんがキスをしてたってことは、多分本気のキスに違いない…よな…?
冬海には動揺を悟られないよう、平然と答えたけど…
気・に・な・る!!
「そこ。」
「え?」
「だからぁー。しゅん兄の部屋!
しかもさぁ。すっげー可愛いんだ、しゅん兄の彼女。
まだ部屋ん中で、イチャイチャしてんのかなぁ?
って、なつ兄っ!?
どこいくんだよ?」
「あ?俺の部屋。」
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