第2話

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「…で? 今日は何しに来たの?」 「別に…」 「ふぅん」 奏はいわゆる幼馴染み。 家も歩いて5分の距離で、俺と同い年だから、ほとんど赤ちゃんの頃からしゅんと3人で一緒に遊んでいた(らしい)。 幼稚園も、小学校も、中学校も一緒。高校は…少し頭の差が出てしまい、奏は家から少し遠い県立の進学校へ通っている。 だいたい3人でいると、俺としゅんが揉め出して、奏が仲裁するパターンでずっと過ごしてきた。 温厚でのんびり屋の奏は、どこか抜けていて、だけど何気に俺の味方をしてくれることが多くて、俺としては居心地がいい。 今日も、テキトーな返事をした俺を問い詰めることもせず、何事もなかったかのような顔をして宿題(らしきもの)をしている。 だからかな。 何かあると、自然とここへ来てしまう。 いつも家で男兄弟3人のサバイバル生活をしているような俺にとっては癒しの場所だ。 「今週の○ャンプ買った?」 「うん。そこにあるだろ。」 奏のベッドに寝転がって最新号の漫画を読む。 あー、ごくらくー。
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