第2話

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「あー、面白かったー。 そろそろ帰るかぁ。 宿題の邪魔しまくったし。 名残惜しいけど。 あ… そうだった…」 奏と遊んでいたら、すっかり家での出来事を忘れていたけど、突然あの人の顔が頭を過った。 「どしたの?」 なんだか急に気持ちがモヤモヤして、誰かに聞いてもらいたい気分になった。 「…あの…さ。 奏は、彼女とか… いんの?」 「えっ?えっと、その…。 なんで?突然?」 「んだよ。いんのか。その慌て方、すっげーあやしい。」 「ち、ち、ち、違うよ。 いない。いるわけないじゃん。 …僕なんて…。」 「…何で? お前、優しいし、顔だって悪くないし… ちょっと童顔だけどさ。 しかも、共学だろー? あ、じゃあさ、好きな子とかはいるだろ? な、な?いるだろ?」 「……」 「やっぱなー。 どんな子? 俺…」 「ナツ。僕、宿題するから、もう帰って。ごめん。こんな時間だし。」 「え?なんだよ。急に。」 「ごめん。」 奏のいつもとは違う表情にさすがの俺も少し気持ちが怯む。 「…っ。 わーったよ。悪かったな。邪魔してさ。 じゃーーなっ」 バタンっ。 わざと勢いよくドアを閉めて駆け出した。 …ったくなんて日だよ。 2回も追い出されて…。 ちきしょー。俺が何したってんだ。 何なんだよっ!
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