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少年はフィティマの言葉に戸惑う。
「光の国と言われても…。俺にはよく…」
「お前は、アルケミー・ウェポンだろ?闇種族に関して何も知らないとなると、長い間幽閉されていたみたいだな。」
「俺は生まれた時から施設にいた。」
「そうか。」
フィテイマはもう一度少年へ近づいたが、彼は驚いて後ずさる。
「俺が怖いか?」
「……大人は信用しない。いや、人間である物全て。」
「特にお前は希少なバードタイプ。市場で売ったら高額な値段がつけられる。」
フィティマは薄気味悪く笑い声を響かせた。
その姿に、少年は部屋の隅に逃げれるだけ逃げる。
「そのために、俺を殺さなかったのか?」
少年の問いに、フィティマは答えなかった。
部屋の角に追い詰められ、少年は身を小さくした。
男が魔力を剥き出しにする。
冷や汗が滴り落ちる。
今まで部屋にいたはずなのに、赤く染まった世界が見える。
亡者達が少年の生を欲しがるようにうめき声を響かせ、手を伸ばしてくるような感覚。
『狂気』…そう呼ぶのに相応しい恐ろしい魔力。
「ぅあ…」
「良い表情だ。」
今度こそ、本当に殺されると思った。
フィティマが手を伸ばすと同時に、少年は自分の頭を抱え、必死に自分を守ろうとした。
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