プロローグ

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「失礼します御主人様、起床の時間ですよ」 ふと三人目について考えようとすると、起床を告げる涼やかな女性の声と共に部屋の扉が開き声の主が姿を現す。 その女性は涼やかな声の主らしく落ち着きのある大人びた顔立ちと怜悧な雰囲気を持ち合わせ、更に従者の証なのかメイド服姿でこちらを視認し微笑みを浮かべた。 「おはようございます御主人様。既に起きていらしたのですね?」 「大分前に目が覚めたからな。似合っているか?」 彼女からの問い掛けに答えた後、部屋の窓に向けていた身体を扉へと向ける。 何故このような問い掛けをしたのか。それは今の服装が原因である。 「非常に似合っていますよ御主人様。これならば学校の御嬢様方が放っておかないでしょう」 そう、彼女が今言った様に今着ているのは学校に行くための服、つまり制服だ。 今日から学校に通うために支給されたものだ。
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