第1話 ハジメテノオト

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貴彦 「…はい?」 ボーカロイドを…世界を救う…? いきなり何を…ボーカロイドを救うだけなら何となく想像はつく 例えばもっと親しみのあるようになりたいから手伝ってくれとかな だが何故ボーカロイドと世界を救う話になるのかは全くもって理解できない …ん? もしかしてあれか? ボーカロイドの世界を救ってくださいの間違いかな? …いやいやまてまて 余計に訳がわからんぞ? それだともっと言ってる事の意味がわからんぞ!? 結果俺が次に言ったのは… 貴彦 「…どういう事だ?」 ミクに尋ねることしか出来なかった 初音ミク 「えっと…急すぎましたね…順を追って説明します 貴彦さんはネットで私たちボーカロイドの楽曲を聞いたことはありますか?」 貴彦 「ん? あぁ まぁ何回かはあるな でも基本CDで聞いてるけど…それがどうかしたのか?」 初音ミク 「なるほど…ところで貴彦さん ネットで私たちボーカロイドの楽曲に関する噂を聞いた覚えはありませんか?」 貴彦 「噂…?…あぁ もしかして あれか? 一部の曲にノイズが掛かってるってやつか?」 初音ミク 「あ それです それが大問題なんです」 貴彦 「それがって…ノイズが? 一体なんで…」 そんなのただの投稿者のミスじゃないかと言おうとしたのだが ミクの顔から真剣さが滲み出てきたので俺はそれ以上言うのを止めた 初音ミク 「実は…そのノイズ…ただのノイズではないんです」 貴彦 「何…?」 初音ミク 「そのノイズは…私たちボーカロイドの楽曲にのみ取りつくウィルスで 人体にも そのウィルスに感染した曲を聞くと 耳を感染源とし 一回か二回じゃああまり影響はありませんが何回も聞くと命を落とすことがあるんです」 貴彦 「なっ…!?」 流石に予想外だった ノイズが入ったボーカロイド曲を聞くとウィルスに感染して 人が死ぬだと!? なんだよそれ!? 意味がわからないぞ!? 貴彦 「それ…ヤバくないか…? どうやって止めるんだよ!?」 初音ミク 「落ち着いてください貴彦さん それを止めるために私は貴彦さんに声をかけたんです」 貴彦 「俺に…? 何で俺なんだ? あ そういえば何でミクは俺以外に見えてなかったんだ?」
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