第1話 ハジメテノオト

6/13
前へ
/15ページ
次へ
貴彦 「っ!?」 彼女が起きたことにもビックリしたが それだけではない 瞳の色はもちろん 声質まで初音ミクそのものなのだ さすがにこれには俺も驚きを隠せなかった 初音ミク 「あなた…私が見えるの…?」 貴彦 「あ あぁ…見えるけど…?」 彼女が不可解な事を聞くが 思わず返答してしまった 自分は見えないという自覚でもあったのか? 初音ミク 「…!!」 ミクと思われる女の子はなにかに驚いたように目を見開くと ふらっと立ち上がり 俺にフラフラと歩み寄ってきた え? なにこれ? まさかこのミクは幽霊かなんかで「私の姿を見たからには生かしておけない」とか言われて俺死ぬのか!? いや いくら可愛い女の子だからって殺されるのは勘弁だぜ!? なにか刃物で刺されるのかと思い後ずさりしようも背後は壁で逃げ場はない 死を覚悟した俺は目を閉じた しかし "ポフッ" 貴彦 「…ん…?」 次に俺に感じたものは痛みではなく寒さだった 目を開くとミクが俺に寄りかかるように倒れていたのだ その体は まるで雪のように冷たかった… 初音ミク 「…やっと…見つけた…」 貴彦 「…は…?」 初音ミク 「私の…マスター…」
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加