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「着いたよ」
「…………ん」
「ふわぁっ………」
いつの間にか眠気に襲われ、車にもたれて眠ってしまったようだ。
「ほらほら降りて。二人ともお風呂入ってね」
「うん」
「ああ」
蓮香に返事をしてサッサと拠点の中に入ると
「あ、おかえりー」
事務のカウンターのところから侑姫、お嬢が手を振って出迎えてくれた。
彼女はこの拠点の事務で働き、受付嬢をしていることから、お嬢と呼ばれている。我々の中で数少ないあだ名がある人物だ。
「ただいま」
「っていうか、マコト早くお風呂!!服はもう捨てて!」
挨拶を返すと俺の状況に気付いたのか、矢継ぎ早に言われる。
「分かってる。直ぐ入るから大丈夫だって」
「お風呂で寝ちゃダメだよー」
カウンターを歩き去ると、後ろからお嬢の声が聞こえた。
寝ても死なないから大丈夫だと思うが。
エレベーターに乗り込み、最上階の自室に向かう。
拠点は縦に長くなっており、廊下は短いので、一番奥の部屋ではあるが、直ぐに着く。
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