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「じゃあ、帰ろー」
「毎度思うけど、お前明るいよな」
「そーかな?」
血塗れの俺と、何故かホコリに汚れた美日向。
「お前、あいつらにてこずらなかったのか?」
「うーん、あんまり」
「どうやったんだ?」
正直、集団戦といえど対人戦では俺の方が強かったはずだ。
「なんかね、あいつらの銃って自爆装置がついてたみたいなんだけど、そのスイッチ押して、集団のところに投げた」
………………そんなものがついていたのか。
俺も手にとれば気付いたかもしれないが、生憎わからなかった。その点はすごいと感心するが、実際に投げるとは。
無鉄砲というか、勇者というか。
その装置が押した瞬間爆発したら、どうするつもりだったのか。
「マコトさ、あれくらいだったらパパッとできたんじゃないの?」
確かにそうではある。
あの時、弾が切れなければ
血糊が体の自由を奪わなければ
ああなることはなかったろう。
「改善の余地ありだな」
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