第2話

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そーっと玄関を出る。 「……何してんだよ、誠。」 「うわぁあああっ!? 何でいんだよ美琴!!」 美琴は俺の家の前まで来ていた。 「何で待ち合わせ場所にいねぇんだよ!」 「いや、こっちの方が手っ取り早いと思ったからだ。」 「いやそりゃそうだけど俺にだって心の準備とか色々あんだよ!」 くそっ…美琴はいつも通りなのに、何で俺ばっか緊張してんだよ! 「ほら、さっさと行くぞ誠。」 「ちょ、待てって! 何でお前はそんなに余裕なの!? まさかお前、昨日自分で言ったこと忘れてんじゃないだろうな!?」 そうでもなきゃ、コイツのこの余裕感はあり得ないだろ!! 「……はぁ……誠。」 溜め息混じりに美琴が振り向く。 「俺のどこに、余裕があると思ってんだよ。」 「お前何言って………」 そこで俺は気付いた。 美琴はさっきから、 俺の目を見て話しかけてこない。 「………俺だってな、さっきっから緊張しっぱなしなんだよ。」 美琴の頬が少し赤くなる。 「……だからお前も、いつも通りにしろ。 俺も緊張してんだから。」 そう言って、美琴は歩き始めた。
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