第2話

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せっかく一筋の光が見えたと思ったら、その光はあっさりと俺を裏切りやがった。 トボトボと美琴の後ろを付いていく俺。 廊下を歩きながら窓の外を眺める。 …あぁ……このまま逃げてぇ……。 美琴の姿勢正しく歩く後ろ姿を見る。 クッソォ……お前どんだけ俺のこと独占したいんだよ…。 …って、何考えてんだ俺。 そこまで考えて、急に恥ずかしくなった。 ……あれ……? そういや俺…… 「なぁ、美琴。」 「ん?何だ?」 「俺、お前の部活覗きに行くの、これが初めて…だよな?」 「あぁ、そういやそうだな。」 美琴は何回か俺のバスケの試合を応援しに来てくれたことがある。 でも俺は、部活がいつも忙しくて、美琴の弓道の試合…見に行ったことないな… 美琴が弓道…か… ちょっとだけ楽しみだった。 …まぁ、気まずい事に変わりはないんだけど………。
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