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美琴の着替えてるとこを見ている自分が何だか変態に思えてきたので、すぐさま後ろを向いた。
ちなみに今、部室には俺と美琴以外に誰もいない。
…美琴は何とも思わないのだろうか。
いや、その、美琴が本当に俺のこと…
す…好きなら…さ…、この二人きりの状況は、俺にとっても美琴にとってもヤバいんじゃないのか…?
美琴も…男なんだし…
お、俺は別に何とも思ってないが……
チラッと後ろを振り向くと、美琴もこっちを見ていた。
思わず後ずさる。
「な…んでこっち見てんだよ…。
早く着替えろよ…。」
「…いや、逃げないんだなって思って。」
「………は……?」
美琴が袴の帯を締めながら話を続ける。
「狭い部屋に二人きり。
誠、気まずくないの?」
「いや、気まずくない…わけじゃないけど…」
美琴がそんなこと言うもんだから、何だか居たたまれなくて、視線を逸らす。
そんな俺を見た美琴は、クルッと背を向け、脱いだ制服をロッカーにしまい始めた。
「…俺は結構ヤバいんだけどな。」
「…え?」
「いや、何でもない。」
美琴がボソッとそんな事を言った。
…何でコイツは……
平気でそんな事を言うんだ…。
もう誰か助けて下さい。
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