第2話

10/18
前へ
/127ページ
次へ
しばらくして、後ろからロッカーを閉める音が聞こえた。 「誠、着替え終わったから行こう。」 「お、お……う………?」 美琴の袴姿を見て、一瞬ドキッとしてしまった。 コイツ…背高くてスラッとしてるからなぁ… こういうのすんげぇ似合うな… 「……誠…そんなに見られると恥ずかしいんだけど…」 「あ、ワリィ……………いや、てか見とれてたわけじゃないし……」 クスッと美琴が笑う。 ホント、男相手に思う事じゃないだろうけど、コイツの反応は一々綺麗なんだよな…。 「…前から思ってたけどさ、美琴って女に生まれた方が良かったんじゃね?」 「………?何で?」 「お前綺麗だし。それに…………」 「それに?」 「………いや、何でもねぇ……。」 『それに、お前が女だったら、きっと俺はお前の事好きになってたと思うから。』 そう思った。 ………なんなんだよ俺………。 これじゃまるで 美琴の事好きだけど、男同士だから付き合えないって言ってるようなもんじゃんか。 美琴に告白されてから 俺………何か変だぞ、 ホントに。
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!

140人が本棚に入れています
本棚に追加