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「お待たせ誠、外行こうか」
「………おう。」
弓道部の部室の奥に進むと、もう一つ扉がある。
そこが外と繋がっている。
「……………おお…!」
扉を開けると、そこには芝生が生えているグラウンドがあった。
よく見ると向こう側に的もある。
高くそびえた塀の外からは、野球部の奴らのかけ声も少し聞こえてくる。
「へぇ、結構広いんだな。
弓道部のグラウンド、初めて見たよ。」
「うん、知らない人が多いよ。
矢が変なとこに飛んだら危ないからね、外からは見えないようになっているんだ。」
「へぇー…確かにそうだよな。」
辺りを見回すと、誰もいない。
まだ部員が来ていないようだ。
「なぁ美琴、他の人たちはまだ来ないのか?」
「あぁ、皆マイペースだからね。」
「…そういう問題なのか…?」
…ふーん、やっぱ、運動部と文化部って雰囲気違うんだな。
…つーか弓道部って文化部なのか?
一応スポーツだよなぁ?
そんな下らない事を考えていると、美琴が弓矢を取り出した。
「お!やるのか?」
「あぁ、一番近いやつでウォーミングアップからな。」
おお、生で弓道が見れる!
実は結構楽しみだったりしてる俺。
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