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部室から出て、戸締まり確認。
「よし、帰るか誠。」
「そーだな。」
ちょっと遅くなっちゃったな~…
外も少し暗くなっている。
「……あれ?美琴君?」
廊下の奥から、女の人の声がした。
「…あ、斎藤。」
「何で美琴君ここにいるの?」
「斎藤こそ、何で今更来たんだよ。
遅いぞ。」
……んーっとー…………
誰だ、この人。
「…あ、誠。この人は女子弓道部の人。
斎藤 有紗(サイトウ アリサ)だよ。」
「あ、初めまして!」
「…どうも………」
…なんつーか……めちゃくちゃ美人。
長い綺麗な黒髪。
スラッとしたスタイル。
…この人モテるだろうなー……
「てか美琴君、今日は部活休みだよ?」
「…………え?」
「顧問の先生が今日は出張でいないから、今日は中止って……昨日伝えたはずなんだけど……?」
「…そうだったか……?」
クスクスと笑う斎藤さん。
うわー…一つ一つの動作全てが美しい…
斎藤さんに笑われて少し顔が赤くなっている美琴。
そんな二人を見て、ふと思った。
『お似合いな二人』だなって。
やっぱ美琴の隣に立つのは女の人の方が似合っている。
なのに、何で美琴は俺のこと………
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