第2話

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…てか、斎藤さん、美琴の事…下の名前で呼んでるし…。 美琴だって、ニコニコしてるし… ずいぶん親しげじゃね? 「…どうした、誠?」 「………!……あ……」 いつの間にか、俺は美琴の制服の裾を引っ張っていた。 「…か…帰るんだろ…。 いつまで話してんだよ…先に帰るぞ。」 「あ、ごめん美琴君、私もしかして邪魔しちゃってた…?」 「いや、そんなことは…っておい、誠待てよ! 悪いな斎藤、また明日、部活で。」 先に歩いている俺の後ろから、美琴が追いかけてくる。 「誠、何怒ってんだよ。」 「怒ってねーよ。」 クソッ……俺カッコ悪い。 絶対嫌な奴じゃん、今の俺。 二人が話してるのを見て、何か嫌だった。 美琴が楽しそうに斎藤さんと話してるのを見てると 自分が置いてかれてるように思えた。 いつも隣にいてくれた美琴が 俺から離れていってしまっているように見えたんだ。 だから何なんだって話かもしれないんだけど どうしても許せなかった。
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