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「よーし、10分休憩!!」
…っだぁーっ!!
疲れたーっ!!
バスケ部の練習って運動部の中で一番辛いと思う。
ま、好きだから全然苦にならないけど。
「先輩、お疲れ様です!
ドリンクどうぞ!」
「お、祐介サンキュー!」
祐介はホント良い後輩だよ。
いつも俺の分のドリンクも持ってきてくれる。
「次、先輩と組んでも良いですか?」
「おー、良いぜ。」
しかも礼儀正しくて人懐っこい。
まぁなんだ、所謂、可愛い後輩ってやつ。
…あ、そういえば祐介って…
「祐介、最近彼女とはどうなんだよ?」
「ふぇえ!?いいいいきなり何ですか!?」
コイツの反応はホント面白いな。
祐介には、中学の時から付き合っている彼女がいるらしい。
部活帰りに二人で帰っているのを度々目撃されている。
…あ、そうだよ、コイツがいるじゃんか!
相談相手!
「あのさぁ祐介、好きな人といる時ってどんな感じなの?」
「…え、先輩好きな人いるんですか?」
「…いや、えっと、いないけど…。
あ、そうそう!俺の友達がさ、幼なじみに告白されたらしくてだな。
この間相談されたんだけど、俺、恋愛したことないから分かんなくてな!」
「あー、なるほど!」
…つくづく思う。
俺って嘘つくの下手くそだなって。
そしてそれを簡単に信じちゃう祐介の将来が心配だ。
「んー、最初は緊張しっぱなしでしたけど…最近はそうでもないですね。」
「…え、普通さ、好きな人と一緒にいたら、ドキドキしたりするもんじゃないのか?」
祐介はドリンクを一口飲み、少し考え始めた。
「…もちろん、一緒にいて嬉しくない訳じゃないですよ?
幸せだし、楽しいし。」
「…じゃあ何で?」
うーん、と言いながら顎に手を添えて考える祐介。
「…一緒にいることが…もう当たり前みたいになったからですかね?」
祐介のその言葉を聞いた瞬間、心臓が飛び跳ねた感じがした。
それはまるで
俺と美琴みたいだと思ったからだ。
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