第4話

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コンビニで買ったチョコバーと抹茶バーを大切にカバンの中にしまい、俺は再び歩き始めた。 しばらくすると、それらしい会場が見えてきた。 よく見ると看板がある。 『高校生弓道東京大会』 「…お、ここだ。」 早く行かないと、良い席取られちゃうかも。 中に入ると、既に観客はいた。 でもまだ余裕がある。 早めに家出て良かった…。 俺は一番前の席に座った。 ふーん…上から見るとこんな感じなのかー…。 奥の方にはもう的が設置されていた。 時計を見ると、試合開始15分前。 美琴…早く出て来ないかなー。 ボーッとしていると、アナウンスが流れた。 『ご来場の皆様、本日は高校生弓道東京大会にお越しくださり、誠にありがとうございます。 選手入場まで、しばらくお待ちください。』 …アナウンスが流れるってことは、たぶんもうすぐだよな? 何かこっちまで緊張してきた…。 美琴…毎日練習頑張ってたし…きっと大丈夫だよな。 アイツならきっと大丈夫だ。 美琴だし。 『大変お待たせいたしました。 これより、Aブロックの審査を始めます。 選手入場。』 お、美琴が来るぞ。 ちなみに試合は地区によってA~Dブロックまで分かれており、美琴はAブロックに属している。 美琴……頑張れよ…!
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