第4話

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「それにさ誠、今日は夕方から雨も降るみたいなこと天気予報で言ってたし…早く帰りな? お前、雨に濡れるの嫌いだろ?」 ……それでも……いつもお前が傘に入れてくれたじゃんか…。 「…………んでだよ………」 「………誠……?」 ヤバい。 俺の腹の中、きっとドロドロだ。 「……んで斎藤さんを優先するんだよっ!!!」 やめろって。 「俺!!!今日ずっと……ずっとお前のこと応援して、一緒に帰るのも楽しみにしてたのに!!!」 あれ…… 「誠落ち着け……」 ダメだ………止まんない…………。 「………お前が好きなのは俺じゃねーのかよっ!!!!!!!」 俺の声が大きく響いた。 俺…………ホント何言って………… 「………………誠。」 顔を上げると、すぐ近くに美琴の顔があった。 「……………あ……」 怒ってる顔だ。 その時、美琴が一歩ずつこっちに歩み寄ってきた。 思わず後ずさりしたが、後ろは壁で、すぐに逃げ場所を失った。 「………美……琴……?」 「……そうだよ、俺が好きなのはお前だよ、誠。」 美琴が俺の顔の横に手をつく。 「…誠はいつになったら俺に返事くれるんだよ。」 ───………あ………。 「…俺さ、確かに返事はいつでも良いって言ったよ。 でもいつまで待てば良いんだよ。」 少しだけ美琴の顔が近づく。 「…返事はくれないくせに、そうやって俺の事を束縛したがるのは何で?」 それは………… 「……っかんねーんだよ……」 バカじゃねーの俺。 何で泣きそうな声なわけ。 「お前の事…好きなのかとか分かんねーんだよ……っ!!!」 スッ美琴の手が延びてきて、俺の顎をとらえる。 「……じゃあ……試してみるか?」
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