第1話

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「行って来まーす!」 俺は少々乱暴にドアを閉めて家をあとにした。 待ち合わせ場所に行くと、予想通りアイツが待ってた。 「…遅いぞ、誠。」 「悪い悪い。」 コイツは俺の親友、 中瀬美琴(ナカセ ミコト) 「お前が日直だって言うから早く来たのに…お前は…」 「だーかーらー、俺が遅かったら先に行ってて良いっていつも言ってるだろーが!」 一緒に学校へ行くのは、いつの間にか当たり前になっていた。 最近では、特に約束して無くても、お互い待ち合わせ場所に来るのである。 …けどまあ、皆さんお察しの通り、俺は遅刻癖みたいなのがあるし、美琴を待たせることはしょっちゅうある。 だから、俺のせいで美琴まで遅刻したら何か俺が罪悪感ハンパないから… 先に行ってて良いといつも言ってるのにコイツは… 「何でだ、誠と一緒に学校へ行くのが当たり前だろ。」 …って言って… 俺らが別々に学校へ行くことは無い。
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