第1話

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~放課後~ 日直の仕事も終え、帰ろうした俺は、窓の外を眺めて固まっていた。 確かに朝、母さんは今日の天気は晴れだと言った。 だが今の天気は? 雨が降っているではないか。 どういうことだ…? 「おい誠、帰るぞ………どうした、そんな絶望した顔して。」 「傘……忘れた……。」 「天気予報観なかったのか? 今日は午後から雨だぞ?」 …母さん、でたらめ言ってたのか…。 騙された。 「折りたたみだけど入るか?」 「うん……」 なんか今日はグダグダだ… 登校も一緒な俺達だが、帰りも一緒だ。 登校と同じく、特に約束している訳ではない。いつの間にか当たり前になっているのである。 今日はお互い部活が無いため、少し早く帰れる。 ちなみに俺はバスケ部。 美琴は弓道部だ。 …いつも一緒の俺らだけど、部活のタイプは全く違うんだぜ。 なんか面白いよな。
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